介護保険適用の福祉用具


 

介護保険では、福祉用具のレンタルや
販売に関するサービスがあります。
その多くの用具は原則的にレンタルで支給されますが、
特定の用具については販売対象となります。

レンタルの場合は、特殊寝台(昇降可能なベッドなど)やこれらの付属品、
車いす、床ずれ防止用品、手すり(工事を伴わないもの)歩行器、
歩行補助杖、認知症老人徘徊感知機器などがあり、
レンタル代の1割が基本負担額となります。

一方、購入が認められる用品は特定福祉用具と呼ばれ、
直接肌に触れるものや使用により形態・品質が変化するものです。
具体的には腰掛便座、特殊尿器、入浴補助用具、簡易浴槽、
移動式リフトの吊り具などがあり、
年額10万円を上限額として1割負担で適用されます。

介護保険と生活保護の関係


 

日本にはいくつかの福祉制度がありますが、
生活保護を受給している人が
介護保険を利用することができるのか?
という質問をよく耳にします。
この2つの福祉制度は併用することができます。

まず、生活保護には
・生活扶助
・教育扶助
・住宅扶助
・医療扶助
・介護扶助
・出産扶助
・生業扶助
・葬祭扶助
という8つの扶助があります。
この中で介護扶助と生活扶助が介護保険と重複する制度となります。

つまり、生活保護を受給している人が
ヘルパーサービスやデイサービスなどを利用した場合、
介護サービス費や、食費、標準負担額などを
現物(介護サービス)支給という形で利用できます。

ただし、これらは65歳以上の第1号被保険者のみに適用されるものであり、
40歳~64歳の第2号被保険者については
医療保険に加入していなければ介護保険を利用することができません。

ケアマネージャーはどんな人ですか?


 

デイサービスやホームヘルプサービスなど
介護保険のサービスを利用したいと考えた時、
施設や行政、医療機関などと
連絡や調整の窓口となってサポートしてくれるのが
ケアマネージャー(介護支援専門員)です。

具体的には、要介護認定の申請代行や
認定調査の受託を受けて訪問調査を行ったり、
サービスを受ける本人や家族の要望や
困っていることを確認した上で、
適切なサービスを受けることができるように、
介護サービス計画(ケアプラン)を作成する役割を担っています。

介護保険法では
「要介護者等が自立した日常生活を営むのに
必要な援助に関する専門的知識及び技術を有する者」
と定められています。

もしも介護サービスに関して分からないことや
不安などがあれば、質問したり相談しすることで、
より良い計画作成につながります。
気兼ねなく声をかけてみてください。

どんなサービスが受けられるの?


 

介護保険で受けることができるサービスには、
大きく3種類に分けることができます。

まず1つ目は在宅サービスと呼ばれるもので、
自宅で生活することを前提に受けることができるものです。
ヘルパーなどが自宅を訪問して入浴や排泄、
家事などの必要な世話や介護を行ってくれる訪問介護や、
日帰りで介護施設を利用するデイサービスなどがあります。
また、認知症の方々が介護スタッフの支援を受けることができる
グループホームも在宅サービスに含まれます。

次に、寝たきりや認知症などで常時介護を要することから
自宅での生活が困難になった場合に利用するのが施設サービスです。
施設の種類として、特別養護老人ホームや介護老人保健施設、
介護療養型医療施設などがあり、それぞれに特色が異なります。

3つ目は地域密着サービスと呼ばれるもので、
住み慣れた地域での在宅生活を支えるためのものです。
対象者のニーズに合わせて訪問や宿泊、通所などを選ぶことができる
小規模多機能型居宅介護などがこれにあたります。

また、福祉用具の貸与や購入費、住宅改修費などの
サービスも介護保険で受けることができます。

介護保険の要支援・要介護状態の区分


 

介護保険は要支援1・2、要介護1~5までの7段階で
介護状態の区分が行われており、
介護の対象となる方の心身の状態によって区分認定が行われます。
おおよそで次のように考えられています。

要支援/日常生活において、ほぼ身の回りのことを自分でできる状態であるが、
介護を予防するための多少の支援が必要と思われる状態

要支援2/日常生活における能力が低下したことにより、
見守りや部分的な介助が必要になる状態

要介護1/食事や排せつに部分的な介助が必要であったり、
立ち上がりや歩行などの運動機能が不安定な状態

要介護2/排せつや入浴などの日常動作に一部または全体的な介助を要し、
立ち上がりや歩行などが自力では困難な状態

要介護3/日常動作や排せつ・入浴・衣類の着脱において全般的な介助を要し、
立ち上がりや歩行などが自力でできない状態

要介護4/日常動作の低下があり、排せつ・入浴・衣類の着脱などをほとんど自分で行うことができず、
問題行動や理解力の低下がみられることがある状態

要介護5/日常的に全般的な介助が必要であり、
問題行動や理解、認知度の低下がみられる状態または寝たきりなど常に介助を要する状態

 

 

介護保険の要介護(要支援)認定の申請後の流れ


 

介護保険の要介護(要支援)認定の申請が終わったら、
認定調査が行われます。

認定調査は申請を行った市町村の職員や、
市町村から委託を受けた介護支援専門員が
本人や家族と面接方式で行うものです。
からだや認知状態などについて直接聞き取りを行うことで
、現在の生活状態や家庭環境を把握します。

次に行われるのはコンピュータによる一次判定と
介護認定審査会です。
介護認定審査会では保健・医療・福祉に関する
有識者5名程度で構成されてたもので、
一次判定の結果や主治医の意見書、
認定調査の結果などをもとに要介護(要支援)の認定を行います。
認定の際には対象となる方の心身がどのような状態にあるか、
どれくらいの介護が必要なのかということを考慮して
区分を決定するようになっています。

要介護認定を受けるにはどうすればいいの?


 

介護サービスを受けるための準備として
要介護認定があります。
要介護認定を行うためには現在住んでいる
市町村の介護保険担当窓口に申請をする必要があります。
本人や家族はもちろんですが、ケアプラン作成事業所、
地域包括センター、成年後見人、介護保険施設が
代理申請を行うことも可能です。

申請を行うと担当職員が自宅に訪問して
認定調査と呼ばれる聞き取り調査を
ご家族や認定を受けるご本人と行います。

この聞き取り調査では、介護を受ける本人の
身体と精神状態、生活の様子などを中心に
面接方式で行われます。

これと並行して、役所の担当から
ふだん通っている病院の医師へ意見書の提出が求められます。
調査が終了した後、介護認定審査会が行われて、
原則として30日以内に、介護認定の結果が
要支援1~要介護5までの段階評価で通知されます。

介護保険の負担額


介護保険によるサービスを受けることによって
負担額が発生します。
その額は原則として
介護サービスの費用の1割となっています。
原則とされているのは、
所得や1か月あたりの利用料が高額になった場合に
減免措置が設けられているためです。

ただし、施設入所やデイサービス、
ショートステイなどの食費の一部、
居住費、日常生活に必要な費用(理美容費・娯楽費など)
については実費負担です。

ホームヘルパーなどの居宅サービスを利用する場合には、
1か月で使うことができるサービス量(支給限度額)が
定められているため、この支給量以上のサービスを利用した場合には
限度額を超えた分が全額自己負担となります。

支給限度額やサービスの利用額については、
要介護度や収入、利用施設によって異なるため、
ケアマネージャーや施設に問い合わせるようにしましょう。

介護保険を利用するために


 

介護保険を利用するためには
どのような手続きを行えばよいのでしょうか?

介護保険は健康保険や生命保険と異なり、
住民票のある市区町村での
要介護認定というものが必要になります。
要介護認定とは、介護保険サービスを受ける人が、
どのような介護サービスを
利用する必要があるのか判定するための調査です。

介護認定の申請が終わったら、
市区町村から派遣された認定員の訪問調査が行われます。
また、主治医の意見書の提出が求められます。
これらの調査が終了すると
コンピューターによる一次判定や
審査会による二次判定が行われ、要介護度が決定します。

これを受けて、ケアマネージャーにより、
サービス計画書が作成されて、
各事業所と契約を結んだら
介護保険のサービスが開始になります。

保険料について


 

介護保険は、公費と被保険者によって費用負担を行っています。
公費というのは、国が25%、都道府県が12.5%、
市区町村が12.5%の合計50%、
残りの50%は被保険者が支払います。

介護保険での被保険者とは
65歳以上の第1号被保険者と、
40歳から64歳までの第2号被保険者のことを指します。

実際に支払う金額というのは、被保険者の収入額(給与)が基本となり、
住民票がある市町村の基準によって異なります。
支払方法は、第1号被保険者の場合は
国民健康保険と一緒に介護保険料を支払います。

第2号被保険者の場合は、
健康保険料と一緒に給与から徴収されます。
専業主婦など、被扶養者となっている場合には、
扶養者である夫の保険料で賄われることになります。